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基本指針

多様な文化を認め合えるグローバルな社会

○わたしのメッセージ その5○

 「外国人はお断り!」。―「引っ越しをしようと思って、不動産屋さんを何軒も回ったんですけど、どこに行ってもこう言われて・・・」と相談に訪れた留学生は、疲れ果てた様子で落胆しきり。
  武蔵野市国際交流協会では、外国人のための相談窓口を設け活動していますが、一時はこんな相談が数多く寄せられていました。不動産屋さんにその理由を尋ねると、「中国人は家中油でベトベトにするし、大家さんがいやがるんですよ。それに言葉も通じないしね」との答え。―「アメリカに暮らしている時に魚を焼いていたら、煙が過ぎるとクレームをされて食文化の違いを実感した」という友人の話しを思い出しました。
  クレームなら話し合いをすることによって、お互いの文化や考え方を知ることもできます。しかし、入居を拒否してしまっては、食文化のみならず異文化の人々をも否定しているように捉えられかねず、実は、こうした日常の積み重ねが、日本への反感を増幅してきたといえます。
  今や、グローバル化の流れには逆らいようもなく、日本にも多くの外国人が隣人として暮らすようになりました。外国で魚を焼く民族にはアパートは貸せないと言われたら、自分だったらどう思うでしょう。―相互に相手の文化や立場を思いやれる地域社会を作っていきたいものです。

杉澤 経子
東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター プログラムコーディネーター(2004年作成当時)